えいたんごクイズ

否定表現 — 「全員ではない」と「誰もいない」を区別する

否定文を読むときは、notの有無だけでなくどの範囲を否定しているかを確認します。「いつも正しいわけではない」は「いつも間違っている」ではありません。高校英語で大切な部分否定・全体否定と、否定に近い意味を持つ語を整理しましょう。

基本の語順は疑問文・否定文で復習できます。

部分否定:「全部・いつも」を否定する

否定の範囲を比べる
部分否定全体否定
Not all the students agreed.
生徒全員が賛成したわけではない。
None of the students agreed.
生徒は誰も賛成しなかった。
He is not always late.
彼はいつも遅刻するわけではない。
He is never late.
彼は決して遅刻しない。
Not every email needs a reply.
すべてのメールに返信が必要なわけではない。
No email needs a reply.
どのメールにも返信は必要ない。

not all が直接述べるのは「全員が賛成」という状態ではないことです。通常は一部が賛成した場面で使われますが、何人が賛成したかまでは分かりません。not always も「たいてい〜しない」と頻度を決める表現ではありません。

An expensive camera is not necessarily better.(高価なカメラのほうが必ずしも優れているとは限らない)の not necessarily も、「必ずそうだ」という判断を否定します。「高価なカメラは必ず劣る」ではありません。

all ... not は文脈や強調で読み方が紛らわしくなることがあります。自分で書くときは「全員ではない」なら Not all ...、「誰も〜ない」なら None of ... / No one ... と、範囲が明確な形を選びましょう。

2つとも否定するneither・not ... either

neither は2つのうち「どちらも〜ない」。not ... either でも同じ趣旨を表せます。

  • Neither key fits the lock.
    どちらの鍵もその錠に合わない。
  • I don't like either design.
    私はどちらのデザインも好きではない。

一方、I don't need both books. は「2冊とも必要なわけではない」。2冊のうち1冊は必要という状況でも使えます。not bothとneitherを同じ意味にしないことが大切です。

準否定語:程度と頻度を分ける

hardly / scarcely は「ほとんど〜ない」、barely は「かろうじて・やっと」の意味で、量や程度がごく小さいことを表します。対して rarely / seldom は「めったに〜ない」という頻度の表現です。

  • I can hardly hear you.
    あなたの声がほとんど聞こえない。→ 聞こえる程度
  • We had barely enough time to catch the train.
    私たちには電車に間に合うだけの時間がかろうじてあった。→ 完全に時間がなかったわけではない
  • She rarely watches television.
    彼女はめったにテレビを見ない。→ 見る頻度
  • He hardly ever eats breakfast.
    彼はほとんど朝食を食べない。→ hardly everは頻度を表す組み合わせ

barelyも、I barely know him.(彼をほとんど知らない)のように否定に近い意味になります。「かろうじて足りる」のか「ほとんどない」のかは、組み合わせる語から判断します。

「めったに見ない」は通常 She rarely watches ... とし、否定のつもりでさらにdoesn'tを付けません。hardlyは「熱心に」のhardとは別の意味です。詳しくはhardとhardlyの違いへ。

否定的な副詞を文頭で強調すると、Rarely does she watch television. のように倒置が起こります。語順は倒置で確認しましょう。

few・little:「少なさ」と「あること」のどちらに注目するか

  • We have few chairs. — 椅子がほとんどない。
    We have a few chairs. — 椅子がいくつかある。
  • We have little time. — 時間がほとんどない。
    We have a little time. — 時間が少しある。

few / a few は数えられる名詞の複数形、little / a little は数えられない名詞に使います。aがない形は少なさ、aがある形は少量でも存在することに焦点があります。fewは必ず0個という意味ではなく、a fewも決まった個数ではありません。

二重否定を一律に「肯定」や「誤り」にしない

学校の英作文で「何も知らない」と書くなら、I don't know anything. または I know nothing. が標準的です。I don't know nothing. のように否定語を重ねて1つの否定を表す言い方は、一部の方言や会話で見られますが、標準的な英作文では避けます。

これと、否定的な意味の語をnotで打ち消す表現は区別しましょう。

  • Such mistakes are not uncommon.
    そのような間違いは珍しくない。
  • Finishing today is not impossible.
    今日中に終えるのは不可能ではない。

not impossibleは可能性を認めていますが、「簡単だ」「確実に終わる」とまでは述べていません。控えめな表現を強い断定に置き換えないようにします。

理解度チェック

Q1. Not all the students agreed. は「生徒は誰も賛成しなかった」という意味ですか?

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いいえ。「生徒全員が賛成したわけではない」です。誰も賛成しなかったと明示するなら None of the students agreed. とします。

Q2. He is not always right. を日本語にしてください。

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彼がいつも正しいとは限らない。「彼は決して正しくない」ではありません。

Q3.「彼女はめったにテレビを見ない」を rarely を使って英語にしてください。

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She rarely watches television.

rarely自体が否定に近い意味を持つので、さらにdoesn'tを加えません。一般動詞の前に置きます。

Q4.「少し時間がある」と存在に注目するなら We have (little / a little) time. のどちら?

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a little。littleだけなら「ほとんど時間がない」と少なさに注目します。

Q5. It is not impossible. から「確実にできる」と判断できますか?

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できません。「不可能ではない」と可能性を認めているだけで、成功を保証する表現ではありません。

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