省略・代用表現 — 繰り返されない語を補って読む
英文では、すでに分かっている内容を何度も繰り返さないことがあります。語を出さない省略と、one・soなど別の表現で受ける代用を区別し、「何が省かれたか」「何を指すか」を確かめましょう。
並列する文では共通する部分を補う
Miki ordered tea, and Ken coffee.
ミキは紅茶を、ケンはコーヒーを注文した。
後半は Ken ordered coffee と補えます。前半の「誰が・何をした・何を」と後半の対応を探すのが手がかりです。
ただし、前に同じ語があればどこでも削れるわけではありません。文の構造が対応し、省いても読み手に内容が伝わる形かを確認します。
do・be・have・助動詞の後に省かれる内容
| 例文・訳 | 後半で補える内容 |
|---|---|
| Aya likes chess, and I do too. アヤはチェスが好きで、私もそうです。 | doの後にlike chess |
| Ken was sleeping, and I was too. ケンは眠っていて、私も眠っていました。 | wasの後にsleeping |
| Mika has finished, but I haven't. ミカは終えていますが、私はまだです。 | haven'tの後にfinished |
| Ken can swim, and I can too. ケンは泳げて、私も泳げます。 | canの後にswim |
一般動詞の現在・過去は do / does / did を使います。I like chess, and Ken does too.(私はチェスが好きで、ケンもそうです)のように、新しい主語と時制に合わせます。be動詞・完了のhave・canなどがある文まで全部doにしないようにしましょう。
不定詞のtoだけを残すこともあります。You can borrow my pen if you want to.(使いたければ私のペンを借りていいですよ)の最後には borrow my pen を補えます。これは前に内容が示されている場面の形で、すべての不定詞を自由にtoだけにできるわけではありません。
接続詞の後の省略:まず主語を確かめる
when・while・ifなどで始まる節では、主節と主語が同じで意味が明確な場合に、主語+be動詞を省く形があります。
- When she was asked about her plan, Mika smiled.
→ When asked about her plan, Mika smiled.
計画について尋ねられたとき、ミカはほほえんだ。→ 尋ねられたのはMika - While you are waiting, you can read this leaflet.
→ While waiting, you can read this leaflet.
待っている間、このパンフレットを読めます。→ 待つのも読むのもyou
While reading, the phone rang. では、形の上で「読む」の主語がthe phoneにつながり、不自然です。「私が読んでいる間に電話が鳴った」なら While I was reading, the phone rang. と主語を残します。
例外的な定型表現として、If necessary, call me.(必要なら電話してください)のif necessaryは if it is necessary に相当します。主節と同じ主語を補うとは限りません。関連する主語の判断は分詞構文でも扱っています。
one・onesは名詞を受け、itは特定のものを指す
- I lost my pen. I need a new one.
ペンをなくした。新しいものが必要だ。→ oneは数えられる名詞penを受ける - I lost my pen, but I found it later.
ペンをなくしたが、後で見つけた。→ itはなくしたそのペンを指す - These shoes are too small. Do you have larger ones?
この靴は小さすぎます。もっと大きいものはありますか? → onesは複数のshoesを受ける
ただし、oneは必ず別の個体を指すと覚えるのは不正確です。Which pen is yours? — The blue one.(どのペンがあなたのもの? — 青いものです)のoneはpenという名詞の代わりで、手元の特定のペンを選び出しています。
この代用のone / onesは数えられる名詞に使います。waterを受けて「もっと水がほしい」なら I'd like some more water. や I'd like some more. とし、more onesにはしません。名詞の扱いは冠詞a・an・theも参考になります。
so・notは内容全体、do soは動作を受ける
Is the library open? — I think so.(図書館は開いていますか? — そう思います)のsoは「図書館が開いている」という内容を受けます。
Will it rain tomorrow? — I hope not.(明日は雨になりますか? — そうならないといいのですが)のnotは「雨にならないこと」を願う形です。否定の応答は動詞によって自然な形が違い、thinkなら通常 I don't think so. とします。I think not. もありますが、改まった響きになります。
do so は、すでに述べた動作を繰り返さないための表現です。Aya checked the answers, and I did so too.(アヤは答えを確認し、私もそうしました)ではdid soがchecked the answersに相当します。日常の会話なら、後半を and I did too. とするのも自然です。
do soをどんな述語にも当てはめるのは避けましょう。たとえば「答えを知っている」という状態を繰り返すなら、Aya knows the answer, and I do too.(アヤは答えを知っていて、私も知っています)が自然です。doだけを残す省略とdo soによる代用は、使える範囲が同じではありません。
理解度チェック
Q1. Miki ordered tea, and Ken coffee. の後半で省かれた動詞は?
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ordered。Ken ordered coffee. と補えます。
Q2. Mika has finished, but I (don't / haven't). 正しい形は?
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haven't。現在完了のhaveを残し、finishedを省略しています。
Q3.「なくしたペンを後で見つけた」なら I lost my pen, but I found (one / it) later. のどちら?
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it。なくした特定のペンそのものを指します。oneなら、同じ種類のペンを1本見つけたという読みになり、同じペンだとは示せません。
Q4. While reading, the phone rang. を「私が読んでいる間に電話が鳴った」の意味が明確になるよう直してください。
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While I was reading, the phone rang.
読むのは電話ではなくIなので、従属節の主語とbe動詞を残します。
Q5. Will it rain tomorrow? に「そうならないといいのですが」とhopeで答えてください。
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I hope not.
雨にならないことを願っています。I hope so.なら雨になることを願う応答です。