えいたんごクイズ

無生物主語の訳し方 — 物・出来事から英文を読む

英語では、人だけでなく、雨・知らせ・道・道具なども主語になります。主語を何でも「〜は」と訳すのではなく、動詞との関係から「〜で」「〜のおかげで」「〜すると」などと読むと、意味がつかみやすくなります。

この記事では高校英語の読解・書き換えを扱います。主語・目的語・補語は英語の5文型、makeの詳しい用法は使役動詞で復習できます。

無生物主語とは:主語の種類と文型を分ける

物・事柄・出来事などを主語にしたものを、学校文法で無生物主語と呼びます。特別な時制や文型ではありません。まず主語と動詞を見つけ、何が起こるのかを読みます。

The news made me happy.

その知らせで私はうれしくなりました。

The news(原因)→ made → me(影響を受けた人)+happy(結果の状態)

ただし、物が主語なら必ず原因を表すわけではありません。The library opens at nine.(図書館は9時に開きます)を、無理に「図書館のおかげで」と読む必要はありません。自然な日本語への言い換えは、文の意味を理解した後に行います。

make+目的語+補語:どんな結果になったか

make+人+形容詞は、その人をある状態にする形です。makeの後ろを「作る」とだけ覚えていると読み違えます。

  • The long wait made us tired.
    長く待ったので、私たちは疲れました。→ usがtiredになる
  • The funny video made us laugh.
    面白い動画を見て、私たちは笑いました。→ make+人+動詞の原形

「人に〜させる」の能動文では、make us laughのように原形を使い、make us to laughとはしません。目的語の後ろが形容詞か動詞かも確認しましょう。

enable・allowはto、prevent・keepはfrom+動名詞

可能・妨げを表す代表的な構文
形例文と意味
enable+人+to doThe new bridge enables us to cross the river safely.
新しい橋のおかげで、私たちは安全に川を渡れます。
allow+人+to doThis app allows students to study anywhere.
このアプリを使えば、生徒はどこでも勉強できます。
prevent / keep+人+from doingThe heavy snow prevented us from reaching the village.
大雪のため、私たちは村にたどり着けませんでした。

このallowは「許可する」というより、道具が利用を可能にする意味です。preventも人が命令して「禁止する」とは限らず、雪などが結果的に行動を妨げる場合に使えます。fromは前置詞なので、後ろはreachingのような動名詞にします。

The noise kept me from sleeping.(騒音で眠れませんでした)と The music kept me awake.(音楽で目がさえていました)は似た状況を表せますが、後者のawakeは形容詞です。keep+人+形容詞とkeep+人+from doingを区別します。

cost・save・take・remind:動詞から関係を読む

  • The mistake cost us two hours.
    そのミスのため、私たちは2時間を失いました。
  • The shortcut saved us ten minutes.
    近道をしたおかげで、私たちは10分節約できました。
  • This road will take you to the station.
    この道を行けば、駅に着きます。
  • This song reminds me of my hometown.
    この歌を聞くと、故郷を思い出します。

cost us two hours、saved us ten minutesは人と時間の2つの目的語を取る形(SVOO)です。make us tiredのように「私たち=疲れている」という関係ではありません。また、takeはここでは道による到達、remind A of Bは「AにBを思い出させる」関係です。動詞を見ずにすべて「原因」と決めないようにしましょう。

人を主語にする書き換え:時制・意味・語順を保つ

無生物主語を原因や手段の表現へ移し、人を主語にすると自然に読めることがあります。次の2組はそれぞれ、おおむね同じ状況を別の視点から述べています。

The heavy snow prevented us from reaching the village.
→ We could not reach the village because of the heavy snow.

大雪で村にたどり着けなかった、という過去の出来事を保っています。

This road will take you to the station.
→ If you follow this road, you will reach the station.

道を進むという条件をif節で表しています。これは受動態への変換ではありません。

一方、The news surprised her. → She was surprised by the news.(その知らせに彼女は驚きました)のように、受動態で人を主語にできる場合もあります。無生物主語=受動態ではなく、どの動詞で何を伝えているかによって言い換え方が変わります。受動態の形は受動態の基礎へ。

書き換えるときは、過去か未来か、実際に起きたことか単に可能なことか、条件が付いているかを確認します。語順だけを入れ替えて意味を強めたり、条件を消したりしないことが大切です。

理解度チェック

Q1. The story made me (cry / to cry). 正しい形と意味は?

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cry。「その話を聞いて/読んで私は泣きました」。能動文のmake+人の後ろは動詞の原形です。

Q2. The new bridge enables us (cross / to cross) the river safely. 正しい形は?

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to cross。enable+人+to不定詞で「人が〜できるようにする」です。makeの原形不定詞とは区別します。

Q3. The heavy snow prevented us from reaching the village. をWeで始め、because ofを使って言い換えてください。

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We could not reach the village because of the heavy snow.

雪が行動を妨げた結果を述べています。単なる「許可がなかった」ではありません。

Q4. The shortcut saved us ten minutes. のusとten minutesは、目的語+補語ですか?

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いいえ。ここでは「私たちに」「10分を」という2つの目的語です。us=ten minutesという関係ではありません。

Q5. This road will take you to the station. を「この道を行けば駅に着く」と読むには、必ず受動態にする必要がありますか?

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いいえ。If you follow this road, you will reach the station. のように条件を表して言い換えられます。人を主語にする言い換えと受動態は同じ操作ではありません。

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