英語の受動態 — be + 過去分詞をやさしく整理
受動態(受け身)は 主語が「〜される」側 であることを表す形で、中学校3年で文法事項として整理して学びます。形は be 動詞 + 過去分詞。たとえば Tom built this house.(トムがこの家を建てた)の 目的語 this house を主語 に置き換えると、This house was built by Tom.(この家はトムによって建てられた)という受動態になります。動詞の過去分詞は 現在完了形 でも使う形で、規則変化(-ed)と不規則変化(written / built など)の両方を覚える必要があります。
この記事のポイント
- 受動態の形は be 動詞 + 過去分詞。主語が「〜される」側になる
- 能動態の 目的語 を主語にし、もとの主語は by 〜 で表す(必要なときだけ)
- 時制は be 動詞の形 で表す。is/are(現在)→ was/were(過去)→ will be(未来)
- 動作主が 不明・一般・自明 のときは by 〜 を省略 するのが普通
- be interested in / be covered with / be known to などの定型表現は 過去分詞の形容詞的用法。受動態本体と区別してフレーズで覚える
能動態と受動態 — 「する」側と「される」側
英語の文は 主語が「する」側 として書くのが基本で、これを 能動態 といいます。同じ出来事を 主語が「される」側 に置き換えて書くと 受動態 になります。
能動態(する側が主語)
Tom built this house. — トムがこの家を建てた。
受動態(される側が主語)
This house was built by Tom. — この家はトムによって建てられた。
書き換えのコツは、能動態の目的語(this house)を受動態の主語 に持ってきて、動詞を be 動詞 + 過去分詞 の形に変え、もとの主語(Tom)を by のうしろ に置くことです。
過去分詞の作り方 — 規則変化と不規則変化
過去分詞は 現在完了形 でも使う形で、受動態の be + 過去分詞 の右側に入ります。規則動詞は 原形 + ed、不規則動詞は1語ずつ覚える必要があります。
規則変化(原形 + ed)
過去形と過去分詞が同じ形になります。use → used、love → loved、visit → visited、play → played、clean → cleaned。-y で終わる動詞は y を i に変えて ed(study → studied、carry → carried)。短母音 + 子音で終わる短い動詞は 子音を重ねて ed(stop → stopped、plan → planned)。
不規則変化(暗記が必要)
| 原形 | 過去形 | 過去分詞 | 意味 |
|---|---|---|---|
| write | wrote | written | 書く |
| read | read | read | 読む(過去形・過去分詞は /red/ と発音) |
| speak | spoke | spoken | 話す |
| build | built | built | 建てる |
| make | made | made | 作る |
| take | took | taken | 取る・連れていく |
| see | saw | seen | 見る |
| give | gave | given | 与える |
| know | knew | known | 知っている |
| break | broke | broken | 壊す |
| find | found | found | 見つける |
| send | sent | sent | 送る |
| do | did | done | する |
| eat | ate | eaten | 食べる |
| teach | taught | taught | 教える |
| buy | bought | bought | 買う |
💡 不規則動詞は 原形・過去形・過去分詞 の3つをセットで声に出して覚えるのがおすすめ。write - wrote - written のリズムで覚えると、受動態でも現在完了でもすぐ使えるようになります。
時制ごとの受動態の形
受動態の時制は be 動詞の形 で表します。過去分詞の部分は変わらず、左の be 動詞だけが時制で変化します。
| 時制 | 形 | 例文 |
|---|---|---|
| 現在 | am / is / are + 過去分詞 | English is spoken here. (ここでは英語が話される) |
| 過去 | was / were + 過去分詞 | The letter was written yesterday. (その手紙は昨日書かれた) |
| 未来 | will be + 過去分詞 | The room will be cleaned tomorrow. (部屋は明日掃除される) |
| 助動詞 | 助動詞 + be + 過去分詞 | This book can be read in one day. (この本は1日で読める) |
助動詞のうしろは be 動詞の原形 です(will be cleaned、can be read)。助動詞 のあとは動詞の原形、というルールがここでも生きています。
現在完了の受動態(have / has been + 過去分詞)は 2021 新学習指導要領に沿った中3教科書でも扱われる範囲ですが、まずは上の 現在・過去・未来・助動詞 の4パターンを押さえてから取り組むのが効率的です。進行形の受動態(is being + 過去分詞)、過去完了の受動態(had been + 過去分詞)は中学の基本では扱わない発展形です。
否定文・疑問文の作り方
受動態の否定文・疑問文は be 動詞のルール をそのまま使います。一般動詞のように do / does / did は使いません。
肯定: This book is read by many students every year.
否定: This book is not read by many students. (be 動詞のうしろに not)
疑問: Is this book read by many students? — Yes, it is. / No, it isn't. (be 動詞を文頭に)
過去形でも同じ: was / were のうしろに not、または Was / Were を文頭に。
by の省略 — 動作主が不要なとき
受動態では by 〜(〜によって)を省略する ことがよくあります。動作主が 不明・一般の人・自明 のときは、わざわざ言わないのが普通です。
English is spoken here. — ここでは英語が話される。(by people は自明なので省略)
The window was broken last night. — 窓は昨夜割られた。(誰が割ったか不明)
My bike was stolen yesterday. — 私の自転車は昨日盗まれた。(誰が盗んだか不明)
逆に 動作主が重要な情報 のとき(誰が作ったか・誰が書いたかが大事なとき)には by 〜 を残すのが自然です。This song was written by The Beatles.(この歌はビートルズによって書かれた)から by The Beatles を省略すると、誰が書いたかという肝心の情報が抜け落ちてしまいます。
過去分詞を使った定型表現(形容詞的用法)
be interested in 〜(〜に興味がある)や be covered with 〜(〜でおおわれている)は形が「be + 過去分詞」とそっくりですが、うしろの前置詞は by 以外のことが多く、意味も「動作を受けた」というより 「ある状態にある」 という状態を表します。学習指導要領にも 過去分詞の形容詞的用法 は受動態とは別項目として含まれるため、本記事ではこれらを受動態本体と区別して 定型表現 として扱います。中学・英検ではフレーズごと覚えるのが近道です。
具体的には次のような表現があります。
- be interested in 〜 — 〜に興味がある(I am interested in music.)
- be surprised at 〜 — 〜に驚く(She was surprised at the news.)
- be covered with 〜 — 〜でおおわれている(The mountain is covered with snow.)
- be filled with 〜 — 〜で満ちている(The box was filled with toys.)
- be known to 〜 — 〜に知られている(This song is known to everyone.)
- be known for 〜 — 〜で有名だ(Kyoto is known for its temples.)
- be made of 〜 — (見てわかる素材)でできている(The chair is made of wood.)
- be made from 〜 — (加工で姿が変わる原料)から作られる(Cheese is made from milk.)
- be pleased with 〜 — 〜を喜んでいる(He was pleased with the gift.)
- be worried about 〜 — 〜を心配している(She is worried about the test.)
be made of / be made from の使い分けはよく狙われます。木の机のように素材が見てわかる ときは of、牛乳からチーズのように原料の姿が変わる ときは from と覚えておきます。
能動 ↔ 受動 の書き換え手順
能動態を受動態に書き換える手順は次の3ステップです。
① 能動態の 目的語 を受動態の主語にする
② 動詞を be 動詞 + 過去分詞 にする(be 動詞は新しい主語と時制に合わせる)
③ 能動態の 主語を by 〜 のうしろに置く(必要なら)
例: Many people love this song.(多くの人がこの歌を愛している)の書き換え:
- ① 目的語 this song を主語に
- ② love は現在形なので is loved(this song は単数)
- ③ もとの主語 many people を by のうしろに
結果: This song is loved by many people.
なお、目的語を持たない動詞(自動詞: go, come, run など)は受動態にできません。He went to Tokyo. を受動態にすることはできない、ということです。
受動態を使うのはどんなとき?
英語の基本は能動態です。受動態をわざわざ使うのは、次のような理由があるときです。
- 動作主がわからない・言いたくない: My bike was stolen.(自転車が盗まれた — 誰が盗んだか不明)
- 動作主が一般の人・自明: French is spoken in France.(フランス語はフランスで話されている — by people は不要)
- 「される側」のほうを話題にしたい: This temple was built in 1200.(この寺は1200年に建てられた — 寺の話をしている)
- 客観的・公的な印象を出したい: ニュース・説明文・取扱説明書などで多用される
よくある間違い
❌ This house was build by Tom. → ⭕ This house was built by Tom.
受動態は be + 過去分詞。原形 build を使ってはいけません。build - built - built と過去分詞を必ず使う。
❌ The letter was wrote yesterday. → ⭕ The letter was written yesterday.
過去形と過去分詞の混同。受動態に入るのは 過去分詞(write - wrote - written)。
❌ Is this book read by many students? — Yes, it does. → ⭕ Yes, it is.
受動態の疑問文は be 動詞で聞かれている ので、答えも be 動詞。do / does / did は使いません。
❌ The room will cleaned tomorrow. → ⭕ The room will be cleaned tomorrow.
助動詞のあとの受動態は 助動詞 + be + 過去分詞。be が抜けがちなので注意。
❌ I am interested at music. → ⭕ I am interested in music.
慣用表現の前置詞ミス。be interested in はフレーズで覚える。同様に be surprised at、be covered with、be known to。
❌ Cheese is made of milk. → ⭕ Cheese is made from milk.
姿が変わって作られる原料 は from。素材が見てわかるとき(木の机、紙の箱)は of。
英検・試験での出題パターン
- 英検3級: 能動態 → 受動態の書き換え。
例: This song is ( ) by many people. ① loves ② loved ③ loving → 答え: ② (be + 過去分詞) - 英検3級: 過去分詞の形 を選ぶ問題。
例: This letter was ( ) last week. ① write ② wrote ③ written → 答え: ③ (write - wrote - written) - 英検3級〜準2級: be 動詞の形 を時制に合わせて選ぶ。
例: The room ( ) cleaned every day. ① is ② was ③ will → 答え: ① (every day = 現在の習慣) - 英検準2級〜2級: 慣用表現の前置詞 を選ぶ。
例: I am interested ( ) science. ① at ② in ③ for → 答え: ② (be interested in) - 英検準2級〜2級: 助動詞 + be + 過去分詞。
例: This work must ( ) finished by tomorrow. ① is ② be ③ being → 答え: ② (助動詞のあとは be 動詞の原形)
過去分詞は例文で身につけよう
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関連ページ
- 現在完了形 — 同じく過去分詞を使う時制
- 英語の基本3時制 — be 動詞の形(is/was/will be)を再確認
- 英語の助動詞 — can be / will be / must be などの形
- 英語の5文型 — 目的語を持つ動詞だけが受動態にできる
- 英語の品詞の基本 — 動詞のはたらきと過去分詞の位置
- 英語の冠詞 a / an / the — 受動態の主語につく the / a の選び方
- 英語の前置詞 — be interested in / be made of / by 〜 の前置詞
- 関係代名詞 — 受動態を含む関係代名詞節(〜 which was written by ...)
- 英検3級の英単語一覧 — 受動態でよく出てくる頻出動詞