英語の助動詞 — can / will / must / should / may の使い分け
助動詞は 動詞の前に置いて、話し手の判断や気持ちを足す ことばです。同じ「行く」でも、I go to school every day(毎日行く)、I will go(行くつもり)、I can go(行ける)、I should go(行くべき)、I may go(行くかもしれない)では伝わるニュアンスが大きく変わります。中学では、小学校でふれた can を土台に、will / must / should / may などの助動詞へと広げて学びます。この記事ではそれぞれの意味・否定形・よく似た表現との違いを整理します。
この記事のポイント
- 助動詞のあとは 必ず動詞の原形。3単現でも s は付かない
- 否定形は 助動詞 + not、疑問形は 助動詞を主語の前 に出す
- can=「できる/してもよい」、will=「するつもり/するだろう」、must=「しなければならない/に違いない」
- should=「すべき」、may=「してもよい/かもしれない」
- must not=禁止、don't have to=不要(=しなくていい) — 否定の意味が反対になる
助動詞の3つの共通ルール
can / will / must / should / may は意味こそ違いますが、文の作り方は全部同じ です。先に共通ルールを押さえると、あとの内容が一気に整理しやすくなります。
① 直後は必ず動詞の原形
⭕ She can swim. / ❌ She can swims. / ❌ She can to swim.
② 主語が3人称単数でも -s は付かない
⭕ He will come. / ❌ He wills come. — 助動詞自体は形が変わりません。
③ 否定は「助動詞 + not」、疑問は「助動詞を主語の前」
⭕ He cannot come. / ⭕ Can he come? — do / does は使いません。
一般動詞の疑問文・否定文では do / does / did を使いますが、can / will / must / should / may などがある文では do / does / did をさらに足しません。Does he can swim? のように2つ重ねるのは、よくある間違いの一つです。
can — 「できる」「してもよい」
最初に出会うことの多い助動詞。意味は大きく 能力 (〜できる) と 許可 (〜してもよい) の2つです。否定形は cannot / can't。
I can swim. — 私は泳げる。[能力]
She can speak three languages. — 彼女は3か国語を話せる。[能力]
You can use my pen. — 私のペンを使ってもいいよ。[許可]
Can I ask a question? — 質問してもいいですか?[許可を求める]
be able to との違い
「〜できる」は be able to + 動詞の原形 でも表せます: I am able to swim.。意味はほぼ同じですが、日常の英語では I can swim. のほうが自然です。be able to が役立つのは、will can / have can のようには言えない 場面で、未来は will be able to(できるようになる: I will be able to drive next year.)、現在完了は have been able to(これまで〜できている / 〜できた) のように形を借ります。
💡 cannot は 1語 でつづるのが原則。短縮形は can't。
will — 「するつもり」「するだろう」
未来を表す助動詞。意味は大きく 意志 (〜するつもり) と 予測 (〜するだろう) の2つ。否定形は will not / won't。
I will study hard. — 一生懸命勉強するつもりだ。[意志]
It will rain tomorrow. — 明日は雨が降るだろう。[予測]
He won't come to the party. — 彼はパーティーに来ないだろう。
Will you help me? — 手伝ってくれますか?[依頼]
will と be going to の使い分け
どちらも未来を表しますが、大まかな使い分けは次のとおり。詳しくは 基本3時制 の記事で整理しています。
- will: その場の判断・申し出・話し手の予測 → OK, I will help you.(よし、手伝うよ)
- be going to: 前から決まっていた予定や、いま見えている兆候からの予測 → I am going to visit Kyoto next week.(来週京都に行く予定) / Look at the clouds. It is going to rain.(雲を見て。雨になりそうだ)
must — 「しなければならない」「に違いない」
強い必要・確信を表す助動詞。意味は 義務 (〜しなければならない) と 強い推量 (〜に違いない) の2つ。否定形は must not / mustn't = 禁止「〜してはいけない」。
You must wear a helmet here. — ここではヘルメットをかぶらなければならない。[義務]
You must not run in the hallway. — 廊下を走ってはいけない。[禁止]
She must be tired. — 彼女は疲れているに違いない。[強い推量]
must と have to の違い
肯定文ではほぼ同じ意味で使えます: I must go. ≒ I have to go.(行かなければならない)。ただし 否定文では意味が大きく変わる ので要注意。
| 形 | 意味 |
|---|---|
| must not / mustn't | 禁止「〜してはいけない」 |
| don't / doesn't have to | 不要「〜しなくてよい」 |
You must not go.(行ってはいけない) と You don't have to go.(行かなくてもいい) は 「禁止」と「不要」で意味が大きく変わる 頻出ポイントです。入試・英検でもよく狙われます。また、must には 「義務の過去形」がない ので、過去の「〜しなければならなかった」は had to で表します: I had to study yesterday.(昨日勉強しなければならなかった)。
should — 「〜すべき」「〜したほうがよい」
助言・適切さ を表す助動詞。must より弱く、「そうしたほうがいいよ」というニュアンス。否定形は should not / shouldn't。
You should eat more vegetables. — もっと野菜を食べたほうがいい。
You shouldn't worry about it. — それを心配しないほうがいい。
Should I call her? — 彼女に電話したほうがいいですか?
must は 強い義務(やらないと困ったことになる)、should は 助言(やったほうがよさそう) というイメージで覚えると使い分けがすっきりします。
may — 「〜してもよい」「〜かもしれない」
意味は 許可 (〜してもよい) と 弱い推量 (〜かもしれない) の2つ。否定形は may not (短縮形はあまり使わない)。許可の否定なら「〜してはいけない」、推量の否定なら「〜しないかもしれない」と意味が変わるので、文脈で見分けます。
May I come in? — 入ってもいいですか?[ていねいな許可]
You may leave now. — もう帰ってもよいです。[先生・係員などが許可する場面]
It may snow tonight. — 今夜は雪が降るかもしれない。[弱い推量]
You may not enter this room. — この部屋に入ってはいけません。[許可の否定]
He may not come today. — 彼は今日来ないかもしれません。[推量の否定]
許可を求める May I 〜? と Can I 〜?
どちらも「〜してもいいですか?」と相手に許可を求める表現ですが、May I 〜? のほうが改まった・ていねいな言い方で、目上の人や初対面の相手に向きます。Can I 〜? は日常会話で広く使う自然な言い方です。
💡 推量の強さ: must (に違いない) > may (かもしれない)。may より可能性が低い、または控えめに言いたいときは might を使うことがあります。
否定形まとめ — つまずきやすいポイント
| 否定形 | 短縮形 | 意味 |
|---|---|---|
| cannot | can't | できない / (許可の否定として) してはいけない (口語では can't がよく使われる) |
| will not | won't | しないつもり / しないだろう |
| must not | mustn't | 禁止「してはいけない」 |
| should not | shouldn't | しないほうがよい |
| may not | — | してはいけない (許可の否定) / しないかもしれない (推量の否定) |
cannot は2語ではなく 1語でつづる 例外的な書き方です。won't は will not の短縮形ですが、willn't とは書かない ので注意。
よくある間違い
❌ He cans swim. → ⭕ He can swim.
助動詞には3単現の -s は付かない。主語が he/she/it でも形は変わりません。
❌ She can plays tennis. → ⭕ She can play tennis.
助動詞のあとは 必ず動詞の原形。-s や -ed が付いた形にしないこと。
❌ Does he can swim? → ⭕ Can he swim?
助動詞の疑問文で do / does は不要。助動詞そのものを主語の前に出します。
❌ You must not go = You don't have to go (×同じ意味と思いがち)
must not は「禁止(行ってはいけない)」、don't have to は「不要(行かなくていい)」。意味が真逆になる超頻出ポイント。
❌ I must study yesterday. → ⭕ I had to study yesterday.
must には 「過去の義務」を表す形がない。過去の「〜しなければならなかった」は had to で表します。
❌ I will can drive next year. → ⭕ I will be able to drive next year.
can / will / must などの 助動詞同士はそのまま2つ並べられない。未来の「できる」は will be able to を使います。
英検・試験での出題パターン
- 英検5級〜4級: can / will の 肯定・否定・疑問の作り方 が空所補充で頻出。
例: My sister ( ) play the piano. ① can ② cans ③ to can → 答え: ① (助動詞は形が変わらない) - 英検4級〜3級: must / have to / should の 意味の使い分け。
例: You ( ) be quiet in the library. ① must ② can ③ may → 答え: ① (図書館では静かに「しなければならない」) - 英検3級〜準2級: must not (禁止) と don't have to (不要) の対比 が誤文訂正・意味確認問題で出る。
例: 「行かなくてもいい」→ You don't have to go. (You must not go. は「行ってはいけない」で意味違い) - 英検準2級〜2級: 推量の must (〜に違いない) / may (〜かもしれない) の使い分け、過去形 could / would / might の控えめな表現。
関連ページ
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- 不定詞 (to + 動詞の原形) — 助動詞と同じく動詞の原形を使う表現
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