borrow と lend と rent の違い — 「借りる・貸す」の使い分け
日本語では同じ「借りる・貸す」になってしまいがちな borrow / lend / rent。3語の核イメージは、borrow = 借りる側 (無料・短期)、lend = 貸す側 (無料)、rent = お金を払って借りる / 有料で貸す。たとえば友達からペンを借りるのは I borrowed a pen from my friend.、友達にペンを貸すのは I lent my friend a pen.、レンタカーを借りるのは I rented a car. です。この記事では 「主語の立場」「お金の有無」「典型的な対象」 の3つの軸で、中学〜高校初級向けに整理します。
この記事のポイント
- borrow = 主語が 借りる側。無料で短期間が典型 (本・お金・ペンなど)
- lend = 主語が 貸す側。無料が典型。lend + 人 + 物 / lend + 物 + to 人
- rent = お金を払って借りる (rent from) / 有料で貸す (rent out + 物 / rent + 物 + to + 人)。車・部屋・DVD など
- 主語が「借りる側か貸す側か」を最初に決めると間違えにくい
- 英検3〜準2級では Can you borrow me 〜? のような誤り訂正がよく問われる
結論:1文で言うと
borrow は 主語が借りる側。相手 → 自分 へモノが移動し、無料・短期 が典型 (本・ペン・お金など)。
lend は 主語が貸す側。自分 → 相手 の向きで、こちらも 無料 が典型。
rent は お金を払う のがポイント。借りる側にも貸す側にも使え、車・部屋・DVD など 料金が発生する 対象とセット。
迷ったら 「主語が借りる側か、貸す側か」 をまず決め、次に 「お金を払うか」 を考えると、3語の中から1つが自然に決まります。詳しい判断表は 後述の使い分け表 でまとめます。代表的な依頼表現は、借りる側が頼むなら Can I borrow your pen?、貸す側にお願いするなら Can you lend me your pen? の2パターンです。
borrow の意味と使い方
borrow は 主語が借りる側。無料で短期間 借りるのが典型で、図書館の本、友達のペン、家族からのお金など、相手の物が 一時的に自分の手元にやってくる イメージです。形は borrow + 物、相手を言うときは borrow + 物 + from + 人。
Can I borrow your pen? — ペンを借りてもいい?[相手に許可を求める]
I borrowed three books from the library. — 図書館で本を3冊借りた。[borrow + 物 + from + 人/場所]
He borrowed some money from his friend. — 彼は友達からお金を借りた。
May I borrow your umbrella? — 傘をお借りしてもいいですか?[ていねい]
💡 borrow の前置詞は from。borrow to 〜 とは言いません。「自分のところに 持ってくる」イメージなので、相手は from で表します。
⚠️ ここでの「無料」は レンタル料・使用料を払わない という意味で、借りた物を 返す前提 です。borrow money のようにお金を借りる場合でも、お金そのものは あとで返済する のがふつう。「お金を返さなくていい」という意味ではない点に注意してください。
lend の意味と使い方
lend は 主語が貸す側。borrow と立場が 真逆 です。typical なのは 無料で貸す 場面。形は lend + 人 + 物 (第4文型) または lend + 物 + to + 人 (第3文型) のどちらでも OK。過去形は lent です。
Can you lend me your pen? — ペンを貸してくれる?[lend + 人 + 物]
She lent her bike to her brother. — 彼女は弟に自転車を貸した。[lend + 物 + to + 人]
My father lent me some money. — 父は私にお金を貸してくれた。
Could you lend me your umbrella? — 傘を貸していただけますか?[ていねいな依頼]
💡 「(私に)貸してくれる?」は Can you lend me 〜?。Can you borrow me 〜? は 不可。借りる側 (= you) を主語にして「あなたが私のために借りてくる」と読ませてしまうので、典型的な誤りです。
rent の意味と使い方
rent は お金を払う のがポイント。基本は 有料で借りる (rent + 物 / rent + 物 + from + 人) ですが、貸す側 では rent out + 物 や rent + 物 + to + 人 の形で 有料で貸す という意味でも使えます。対象は 車・部屋・家・DVD・自転車 など、ふつう料金が発生するモノ。
We rented a car at the airport. — 空港でレンタカーを借りた。[有料で借りる]
She rents a room near the station. — 彼女は駅の近くに部屋を借りている。
They rent a small house from an old man. — 彼らはおじいさんから小さな家を借りている。[rent + 物 + from + 人]
He rents out his house in summer. — 彼は夏になると家を (人に) 貸している。[rent out = 有料で貸す]
She rents a house to a young family. — 彼女はある若い家族に家を (有料で) 貸している。[rent + 物 + to + 人]
💡 rent はアメリカ英語では 短期 (レンタカーなど)・長期 (アパートなど) のどちらでも 使えますが、イギリス英語では短期の貸し借りに hire を使うこともあります。中学・英検レベルではまず rent を覚えれば十分です。
使い分けの判断基準
迷ったら次の3軸を順番に確認すると、3語のどれかが自然に決まります。
| 軸 | borrow | lend | rent |
|---|---|---|---|
| 主語の立場 | 借りる側 | 貸す側 | 借りる側 / 貸す側 (rent out + 物・rent ... to ...) |
| お金 | 無料が典型 | 無料が典型 | 有料 |
| 借りる期間 | 短期が典型 | 短期が典型 | 短期 (車・DVD) も長期 (部屋・家) も可 |
| 典型対象 | 本 / ペン / お金 / 傘 | 本 / ペン / お金 / 自転車 | 車 / 部屋 / 家 / DVD / 自転車 (有料) |
| 代表的な前置詞 | from (人/場所) | to (人) ※lend + 人 + 物 でも可 | from (人/業者) / out + 物・to + 人 (有料で貸す) |
会話で迷ったら、まず 「料金が発生するか?」 を考えてみてください。有料 → rent、無料 → borrow / lend。そのあと 主語が借りる側か貸す側か で borrow と lend を選び分けます。
(関連) use とのつながり
その場で ちょっと使うだけ で、自分の手元に持ち帰らないなら、use のほうが自然なことがあります。たとえばトイレや電話を借りる場面では、英語では「使う」と表現するのが自然です。
Can I use the bathroom? — トイレを (借りて) 使ってもいいですか?[その場で使う]
May I use your phone? — 電話をお借りしてもいいですか?[持ち帰らない]
Can I borrow your pen? — ペンを借りてもいい?[一時的に手元に持つ]
持ち帰る・自分の手元に置く なら borrow、その場でちょっと使うだけ なら use — というイメージで覚えておくと、英会話で自然な言い回しが選べます。
よくある間違い
⭕ = 自然 / △ = 文法的には正しいが文脈次第で不自然 / ❌ = 文法的に誤り
❌ Can you borrow me your pen?
⭕ Can you lend me your pen? — 「(私に) 貸してくれる?」と頼むときは 貸す側の you が主語 なので lend。borrow は借りる側を主語にする語なので、この形では使えません。最も有名な誤りパターンです。
△ I rented a pen from my friend.
⭕ I borrowed a pen from my friend. — 友達からペンを借りるのに お金は払わない のがふつう。無料で借りるなら borrow。rent を使うと「友達にペン代を払った」奇妙な響きになります。
❌ I lent my brother's bike yesterday. (= 弟の自転車を借りた、のつもり)
⭕ I borrowed my brother's bike yesterday. — lend と borrow の 主語の立場を混同 したパターン。「弟の自転車を借りた (= 自分の手元に来た)」なら主語の I は 借りる側 なので borrow。lend にすると「自分が弟の自転車を (誰かに) 貸した」になります。
❌ I borrowed at the library.
⭕ I borrowed a book from the library. — borrow は 他動詞 なので、何を借りたか (目的語) が必要。「場所だけ」を後ろに置く形は不自然で、対象を borrow + 物 + from + 場所 のように添えます。
△ I borrowed a car at the airport. (空港のレンタカー会社で)
⭕ I rented a car at the airport. — 空港のレンタカー会社では 料金を払って 借りるので rent。borrow だと「無料で貸してもらった」響きになり、文脈に合いません。
❌ She lend me her bike yesterday.
⭕ She lent me her bike yesterday. — lend の 過去形は lent (lended ではない)。borrow / rent はそれぞれ borrowed / rented と規則変化です。
練習問題
問1. 次の空所に最も自然なものを選びなさい。
Can you ( ) me your umbrella? It's raining.
① borrow ② lend ③ rent ④ use
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答え: ②。「(私に) 貸してくれる?」と頼んでいるので、貸す側 (you) が主語。lend が自然です。① borrow は借りる側の動詞、③ rent は料金が発生するので傘の貸し借りには不自然。
問2. 次の空所に最も自然なものを選びなさい。
We are going to ( ) a car for the weekend trip.
① borrow ② lend ③ rent ④ buy
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答え: ③。週末旅行のために 料金を払って車を借りる 場面なので rent。① borrow は無料を含意するので、レンタカーには不自然です。
問3. 日本語に合うように、( ) 内を並べかえなさい。
「私は図書館から本を3冊借りた。」
I ( from / three / borrowed / books ) the library.
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答え: I borrowed three books from the library. 主語の I は 借りる側 なので borrow、相手 (場所) は from + the library。borrow + 物 + from + 人/場所 の語順をそのまま当てはめます。
手応えを試したい人は 語彙力診断 で自分のレベル帯をチェックしてみてください。
英検・試験での出題パターン
- 英検4級〜3級: borrow と lend の主語の立場 を問う空所補充が頻出。
例: I forgot my pen. Can I ( ) yours? ① borrow ② lend ③ rent → 答え: ① (主語 I は借りる側) - 英検3級: Can you lend me 〜? 型の依頼表現と、borrow + from の前置詞の正しさが問われる。
例: She borrowed a book ( ) the library. ① to ② from ③ at → 答え: ② (borrow + 物 + from) - 英検3〜準2級: rent (お金を払って借りる) の文脈読み取り。レンタカー・アパート・DVD などの場面で rent を選ぶ問題が定番。
えいたんごクイズの語彙力診断では、3語の使い分けは 英検3〜準2級レベル あたりで問われるイメージ。 - 英検準2級〜2級: 誤り訂正で Can you borrow me 〜? を Can you lend me 〜? に直す問題、lend の過去形 lent の綴りなど、語法を細かく問う出題が増えます。
すきま時間に えいたんごクイズの学習モード で、borrow / lend / rent と一緒によく使う名詞 (book / money / car / room / umbrella など) を例文で身につけておくと、英検の読解・並べ替えで効きます。
主語の立場と一緒に、動詞を例文で覚えよう
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