make と do の違い — 基本動詞2語の使い分け
make も do も日本語に直すと「する」「やる」と訳せてしまうため、英作文や英検の語彙問題でいちばん混ざりやすい基本動詞のペアです。核イメージは make = 作る・生み出す (具体的なモノや抽象的な状態を生む)、do = 行う・実行する (動作そのもの)。I made a cake.(ケーキが残る) と I did my homework.(宿題という作業をした) を並べると感覚がつかめます。ただし英語側でほぼ固定された コロケーション (相性のよい組み合わせ) があり、最終的には 「単語ごとに make と do のどちらと組むかを覚える」 のが現実解です。この記事ではその覚え方を、表・例文・典型ミス・英検出題パターンで整理します。
この記事のポイント
- make = 作る・生み出す (具体的なモノや抽象的な結果・状態を新しく生む)
- do = 行う・実行する (動作そのもの / 何をするかが抽象的)
- 核イメージで決まらない語句は コロケーションで丸ごと暗記 するのが近道
- make sure / make sense / make fun of など慣用句は理屈で割らずセットで暗記
- 英検3〜2級・TOEIC Part 5 で make / do の選択はよく問われる
結論:1文で言うと
make は 「ない状態から、何かを作り出す / 生み出す」。後ろに 新しく生まれるモノ・結果・状態 が来るのが基本だが、make sure / make sense / make fun of のように 慣用句 として丸ごと覚えるものも多い。
do は 「行為・作業そのものをやる」。後ろに 抽象的な行為や役割、または何をするかが明確でない目的語が来る。
make a cake はケーキという モノ が新しく生まれます。do the dishes は皿洗いという 作業 をこなすだけで、新しい何かは生まれません。
make の意味と使い方
核イメージは 「作る・生み出す」。物理的なモノ (cake / dinner) はもちろん、目に見えない 決定・約束・違い・友人関係 など 「新しく生まれる結果や状態」 も幅広く目的語になります。ただし make a mistake / make sure / make sense / make fun of のように、語源より コロケーション (慣用句) として覚えたほうが速い表現も多いので、無理に核イメージで全部説明しようとせず、頻出セットは丸暗記してしまうのが現実的です。
I made a cake for her birthday. — 彼女の誕生日にケーキを作った。[モノを作る]
He made a decision quickly. — 彼はすぐに決断した。[決定を生む]
We need to make a plan for the trip. — 旅行の計画を立てる必要がある。[計画を作る]
She made a mistake on the test. — 彼女はテストで間違えた。[間違いを生む]
I made a promise to my mother. — 母と約束した。[約束を交わす]
He made a great effort. — 彼は大変な努力をした。[努力を生む]
I made many friends at college. — 大学でたくさん友達ができた。[関係を作る]
make + 人 + 形容詞 — 使役の「〜を…にする」
make には 第5文型 (SVOC) の形で 「O を C の状態にする」 を表す使い方もあります。The news made me happy.(その知らせは私をうれしくさせた) のように、make + 目的語 + 形容詞 でセット。これも「ある状態を 生み出す」という核イメージの延長で覚えられます。
💡 make の後ろに来る目的語は「新しく生まれる何か」とイメージすると、a decision / a mistake / a promise が make と組む理由がまとめて納得できます。
do の意味と使い方
核イメージは 「行為そのものを実行する」。何をするかがあらかじめ決まっている作業(宿題・皿洗い・洗濯) や、抽象的・一般的な「すること」(do something / do nothing) で使います。新しく何かが生まれるのではなく、すでにある仕事を「片づける」 イメージです。
I did my homework after dinner. — 夕食後に宿題をした。[決まった作業]
She is doing the dishes. — 彼女は皿洗いをしている。[家事]
He does the laundry on Sundays. — 彼は日曜日に洗濯をする。[家事]
We do business with that company. — 私たちはその会社と取引している。[抽象的な活動]
I do exercise every morning. — 毎朝、運動している。[習慣的な行為]
She does yoga twice a week. — 彼女は週2回ヨガをする。[活動の種類]
My son does sports after school. — 息子は放課後にスポーツをしている。[活動全般。米語では plays sports も一般的]
What are you doing? — 何をしているの?[一般的な「すること」]
何をするかが不明瞭な場面の do
do something / do nothing / do anything のように、具体的な中身を言わずに「すること」だけを指す 場面では原則 do を使います。例: I have nothing to do.(やることが何もない) / Let's do something fun.(何か楽しいことをしよう)。「何が作られるか」を言っていないので make ではありません。
💡 「do は片づける / make は生み出す」と覚えると、do the dishes (洗い終わった皿が増えるわけではない) と make a cake (ケーキが新しく生まれる) の差がスッと入ります。
頻出コロケーション一覧
最終的には 「この語は make と組む / do と組む」 を語ごと覚えるのが最短ルート。英検・TOEIC で出やすい頻出コロケーションを表にまとめました。
| make + 〜 | 意味 |
|---|---|
| make a mistake | 間違える |
| make a decision | 決断する |
| make a promise | 約束する |
| make an effort | 努力する |
| make a plan | 計画を立てる |
| make friends | 友達を作る |
| make money | お金を稼ぐ |
| make sense | 意味をなす / 理にかなう |
| make sure | 確認する / 必ず〜する |
| make fun of 〜 | 〜をからかう |
| make a wish | 願い事をする |
| make a noise | 音を立てる / 騒ぐ |
| make a difference | 違いを生む / 影響を与える |
| do + 〜 | 意味 |
|---|---|
| do homework | 宿題をする |
| do the dishes | 皿を洗う |
| do the laundry | 洗濯をする |
| do the shopping | 買い物をする |
| do the cleaning | 掃除をする |
| do business | 取引する / 商売をする |
| do sports | スポーツをする (活動全般。米語では play sports も一般的) |
| do exercise | 運動をする |
| do yoga / judo | ヨガ / 柔道をする |
| do well / do badly | うまくいく / 失敗する |
| do one's best | 全力を尽くす |
| do someone a favor / do me a favor | 親切にする / 頼みを聞く (SVOO で使うのが最頻形) |
| do research | 研究する / 調査する |
特に make a mistake と do homework は 「セットの形ごと記憶」 しておくと、英作文の事故をぐっと減らせます。
使い分けの判断基準
判断に迷ったら、次の3つの軸でチェック。固定のコロケーションは 軸より優先 です。
| 軸 | make | do |
|---|---|---|
| 新しいモノや結果・状態が生まれる | ⭕ ケーキ・決断・約束・友人 | △ |
| 抽象的・一般的な「すること」 | △ | ⭕ something / nothing / 何をするかが不明瞭 |
| 作業・家事・職業上の活動 | △ | ⭕ homework / the dishes / business |
| 慣用的に固定された組み合わせ | ⭕ a mistake / sure / sense | ⭕ one's best / a favor |
軸どおりだと do the dishes は「皿洗いという作業を行う」と説明できます。一方 make a mistake / make sure / make sense / make fun of / do one's best のような 慣用句 は理屈で割らず セットで暗記 が安全 — 「ミスを生み出す」と無理に解釈するより、`make a mistake` 単位で覚えてしまうほうが定着します。
よくある間違い
⭕ = 自然 / △ = 文法的には可だが文脈次第で不自然 / ❌ = 英語として誤り
❌ I did a mistake. → ⭕ I made a mistake.
日本語の「ミスをした」につられがちですが、英語では make a mistake で固定。do a mistake とは言いません。最頻出の典型ミス。
❌ I made my homework. → ⭕ I did my homework.
宿題は 「やる作業」 であって 「新しく作るモノ」 ではないので do。英作文で do homework をセットで覚えておけば事故りません。
❌ We make business with them. → ⭕ We do business with them.
「取引する / 商売をする」は抽象的な活動なので do business。TOEIC でも頻出。
❌ He did a decision. → ⭕ He made a decision.
決断は 新しく生まれる ものなので make。make a decision はセットで暗記。
❌ I make my best. → ⭕ I do my best.
「全力を尽くす」は do one's best。一方で「努力する」は make an effort。語ごとに make / do が決まっているので、混ぜないように注意。
△ I made the dishes. (= 食器を作った)
文法的には言えますが、意味が 「食器を作った (陶芸など)」 になります。皿洗いの意味なら I did the dishes.。make と do で 意味が完全に変わる ペア。
❌ Make sure not to do a mistake. → ⭕ Make sure not to make a mistake.
make sure と make a mistake は どちらも make。一文に make 系の慣用句が連続するときに do を混ぜがちなので、英作文ではセットで思い出せるかが勝負どころです。
練習問題
問1. 空所に最も自然なものを選びなさい。
Everyone ( ) mistakes sometimes.
① makes ② does ③ takes ④ gives
答えと解説を見る
答え: ①。make a mistake / make mistakes は固定コロケーション。do mistakes とは言わないので ② は不可。
問2. 空所に最も自然なものを選びなさい。
I have to ( ) my homework before dinner.
① make ② do ③ take ④ have
答えと解説を見る
答え: ②。宿題は 「やる作業」 なので do homework。make homework は典型ミスなので注意。
問3. 空所に最も自然なものを選びなさい。
Could you ( ) me a favor?
① make ② do ③ give ④ take
答えと解説を見る
答え: ②。do 人 a favor(人の頼みを聞く / 親切にする) で固定。make a favor とは言いません。SVOO の形 (do + 人 + favor) もセットで覚えておくと安心。
手応えを試したい人は 語彙力診断 で自分のレベル帯をチェックしてみてください。
英検・試験での出題パターン
- 英検4級〜3級: do one's homework / make a mistake など、定番コロケーションの空所補充。
例: I ( ) my homework after school. ① made ② did ③ took ④ had → 答え: ② (do homework が固定) - 英検3級〜準2級: make a decision / make a promise / do business のような 抽象名詞との結びつき。
例: He ( ) a decision yesterday. ① made ② did → 答え: ① (decision は make と組む) - 英検準2級〜2級: make sense / make sure / do one's best など 慣用表現 の意味問題、誤文訂正で頻出。読解で出てきたときも、フレーズごと意味を取れることが重要です。
- TOEIC Part 5: ビジネス文脈で do business / make a profit / make a decision の選択。短文穴埋めなので、後ろの名詞だけ見て make / do を即決 できる暗記が得点源になりやすいポイントです。
えいたんごクイズの語彙力診断では、これらのコロケーションが必要になるのは 3級〜2級 あたりのレベル帯。えいたんごクイズの学習モード で make / do と組む頻出名詞 (mistake / decision / homework / business) を例文ごと回しておくと、本番で迷わなくなります。
関連ページ
- say / tell / speak / talk の違い — 「言う・話す」系の基本動詞の使い分け
- see / watch / look の違い — 「見る」系動詞3語の使い分け。watch TV / make a mistake と同じコロケーション暗記の発想
- hear と listen の違い — 「聞こえる」と「意識して聴く」の対比
- borrow と lend と rent の違い — 「借りる・貸す」系動詞の使い分け
- 英語の5文型 — make + 人 + 形容詞 (SVOC) の理解に直結
- 英語の助動詞 — can / will / must / should / may — 動詞の原形と組み合わせる助動詞の整理